2016年11月26日土曜日

番外編

 日本からは、雪の便りが届いていますが、ここラオスはいい天気が続いています。最高気温が30℃前後、最低気温が20℃前後、湿度が低目なので気温ほど暑さを感じませんが日差しは強いです。

 先週もここで書いていますが、選手の体調がすぐれません…。
 中国へ行ったメンバーもいるので、練習参加者は2名などという日もありました。こればかりは仕方ありません。自分自身も若干の疲労感が強いのも否めません。4/週の練習、3/週、連続休みですが、無理は厳禁です。

 少し関係ない話を…。
 車のタイヤを交換したことは、以前ここで書きました。その際に、インドネシア製のタイヤを選択しました。山のパターンなど、外見上は非常に良いのです。が、どうもやはり金額は嘘をつかないなーと…。日本にいるときは全く想像も出来ない事柄に遭遇しています。急ハンドルを切るとタイヤが負けます。単なる感覚の違いかな?と思っていたのですが、数回体験するうちにタイヤが負けることを確信できました。なので、急ハンドルを回避することで対応可能です。(まあ、急ハンドルの是非が問われそうですが…)
 
 タイヤの空気圧も徐々に減るんです。前回、給油から給油まで約1ヶ月間だったのですが、タイヤに空気を入れると約半分程度減っていました。タイヤに関しては、道路に本当に色々なものが落ちているので、自転車でもそうですがパンクが非常に多いですので、常に気にしています。前回は約半分に減っていたので、今回は中間あたり(約2週間)で空気を入れてきました。1/4減っていました。整合性が取れていますね。今回入れなければ、2週間後は2/4へ減っていることが想定できます。

 安い物には訳がありますし、高い物にもを訳があります。
 改めて思いますが、JAPANクオリティーの高さを再認識しました。また一つ勉強できました。


 エンジンに関しても以前に大掛かりな修理をしたことも書きました。
 一時は、エンジン自体も今一つで燃費も非常に悪くなり、だいぶ心配したのですが、ここへ来てようやく回復傾向にあります。修理前は大丈夫だったのですが、修理後はエンジンが冷えているときはアイドリングが低く一定しないので、ECUのリセットを試したりしましたがさほどの効果は出ませんでした。まあ、エンジンが温まれば問題なく走れるので、この件に関しては暖機運転をすることで解決としました。燃費に関しても修理後はビックリしました。4km/Lまで落ち込みました。アイドリングも不安定でしたので燃料の濃度がおかしいかとも疑いましたが、コンピューター系はどうすることも出来ないので、大掛かりな修理でしたので、金属系の摩擦などが大きくなり一時的なものかなぁーという方向で納得させています。先日の燃費は0.5km/L向上しましたので今後に期待ですね。

 最後に、ラオスではインクルーシブ陸上を開始しています。(障害者・健常者の区別なく行うことをインクルーシブという意味で使用しています)
 記念すべく第一回目は、日本からアスリートソサエティの為末さんが来てくださり、ラオス選手始め、教育スポーツ省、ラオスオリンピック委員会などの関係者の方々も大変喜んでくださいました。そして、第二回目も、アスリートソサエティさんのご協力を得ることが出来ました。為末さん始め、アスリートソサエティのコーチでもある大西さん(日本初の乳酸製造マシーン異名を持つ)も来てくださるようです。世界的に見ても珍しいインクルーシブ陸上をラオスから発信していきます。






















本日も長文、最後までご覧いただきありがとうございました。

多謝、羽根。

2016年11月19日土曜日

直感

日本では、スーパームーンは天気が悪く見えなかったようですが、ここラオス、ヴィエンチャン地方では見ることが出来ました。
とは言え、ビックリするほどの大きさでもなく、スーパームーンという情報がなければ通常と変わらない程度と個人の感想です。

雨期も終わり、ここ最近は昼夜の寒暖差が大きいラオス、ヴィエンチャン地方です。
選手たちも体調不良に悩まされています。
木曜日は何と、一人でした。始めてから一人は初めてですが、選手はモチベーションを下げずに来てくれるのが嬉しい限りです。とは言え、この選手も多少の体調不良なのですが、本人の強い希望で練習しています。
タイミングよく、走り幅跳びの選手でしたので最初から最後までマンツーマンで跳躍練習を見ることが出来ました。日の入りも早くなって17時半頃には薄暗くなるので、時間との戦いもあります。そんな中、スパイク(跳躍用)で10歩助走で5m10cmを跳んで来ました。助走が安定しないのが今後の課題ですが、何とか5m30cm以上を跳ばせることが出来るようにします。

金曜日は恒例のタイムトライアル。
選手は4人だったのですが、一人は回復メニューで、もう一人は400m,800mの選手。(Xay)この選手が何というか、ポイントというか、面白い存在で、常にどこかが痛いと言って来ます。他の選手たちも重々承知で、今日はここが痛い!と言っているから、明日はあそこだな!明後日はあそこだな!と…みんなで言い合っています。それ以外にもおっちょこちょいで、すぐにどこかにぶつかっています。確かに視覚障害の人はぶつかる可能性が大きいのは重々承知ですが、余りにも多いので何度も慎重に!と伝えるのですが、「糠に釘」って所でしょうか。笑
サイ選手は、そこそこの記録で走って来ますが上記の状況で絶対的練習量の不足が心配されます。ただ、センスの良さ(身体の使い方が無意識で上手い)があるので意外と違う種目でも面白いかもしれません(僕のようなタイプです)

短距離組は、2人でした。そのうちの一人はどうも気になり、変な感じが払拭出来ないので、30m一本走った所で終えさせました。本人は大丈夫だと言い続行を望みますがダメだと伝えると、50mで終わりにするから!と言うも、変な感じが払拭出来ないので何とかなだめて終わらせました。

僕個人も、いつもタイムトライアルを行うのですが、W-up中に内転筋に軽い痛みを感じタイムトライアルを回避した経緯、選手たちの体調不良、個人的な変な感じを勘案した結果の決断です。

色々な意見もあるでしょうが、今回のこの判断は今まで築き上げきた出来事の上に成り立っています。この、「変な感じ」って言うのは何とも伝えにくいですが、僕自身に伝わった信号だと自負しています。また、この感覚を大事にしようとも思っています。

別件ですが、選手の中からコンピューターの大会が中国で開催(20日(日曜日)〜25日(金曜日))されるようです。(パワーポイントとエクセルと言っていました)
「ケン」「ポン」の二名が代表として参加。詳細がよくわかりませんが、文武両道という方向はとても素晴らしいことです。本当に頑張って欲しいです。
可能性は無限大!

追記、次回のアセアンパラゲームは20179月にマレーシアで開催予定です。

陸上の派遣枠も借り決まりのようです。僕も短距離と跳躍コーチとして派遣の選考対象になっているようです。進捗があり次第ご報告いたします。

  
      ヴィエンチャン自室前の道路からのスーパームーン











コンピューターの大会で中国へ行くケンとポン(珍しい制服姿)




















本日も長文にもかかわらず最後までご覧いただきありがというございます。
多謝、羽根。


2016年11月12日土曜日

パニャニャン

爽やかな朝を迎えたラオス、ヴィエンチャン地方です。
いい季節だと思います。日差しは強いですが、湿度が低いので過ごしやすいです。

だいぶ悩みました…まあ、どうでもいい悩みですが…。
雨期についてです。
どういう訳か、数週間も降っていない雨が、このブログに雨期は終わった趣旨を書くと雨に見舞われます。
前回など、断言したてし……。

三度目の正直と言った所でしょうか…。まあ、こんな所で運を使う必要もないので温存しときます。と、言い訳をしておきます。

さて、どうでもいいことから話題を変えて、練習のことについて…
先々週に、選手から練習をキツくしてくれ!との要望があり量はさほど増やさず、負荷を上げました。
具体的にはインターバルを短くしました。日が暮れるのも早くなったので時間短縮にもつながり、一石二鳥です。
視覚障害の選手ですので、多少でも暗くなってくると接触の危険が高まります。
グランドは一般開放で、ルールを知らない方も大勢来ています。(ここでは、良し悪しは別問題とします)

なるべく明るく、人の少ない時間帯に全力疾走の種目を行うようにしています。
本来なら、200mもタイムトライアルをしたいのですが、上記の状況から余程、タイミングが良くないと実施できません。その辺を上手くやりくりするのが腕の見せ所と言った所でしょうか。

そんな中、エースのゴンくんが脚を痛めてしまいました。
幸い、肉離れまでは行かず一安心ですが、彼始め、選手全員にとっても初めての経験だと思います。(今までは、定期的に練習する(出来る)環境下ではなかった)

週明けに痛みが軽くなったので走ろうとしていましたが、一週間の安静を言い渡しました。補強などを行おうとするも、今は安静が必要なのでダメだと伝え見学をすることに…。(本当は大丈夫だと僕は判断しましたが、今後を見据えて今回の処置に)
その翌日、見学では面白くないので練習へは来ませんでした。そのこと自体は全く問題ないのですが、せっかくの機会ですので、その次の日に彼にコーチ役をお願いしました。

ドリル〜走練習まで任せて、僕は砂場で幅跳びを見ていました。
なんか?選手が結構走ってるな〜と思い、聞いてみたら200m×5本だそうです。
きついな〜と選手と話し、ゴンコーチはキツイな〜と笑い話を…。

起きてしまったことは仕方なく変えられない出来事ですが、ここで何を得られるかで今回のことが良かったのか、良くなかったのかの分かれ道だと思います。
一般的に失敗と言われていることは、失敗をそのままにしておくからで、そこから何かを得ることが出来れば、それは失敗ではなく気づきのチャンスだったんです。
それを僕は身をもって経験、体験しているので、上手く伝えられるように頑張らないと…。

少し脱線しました…
金曜日は恒例のタイムトライアル。
怪我、気候、各人の都合で短短距離は2名、中距離は1名でしたが実行しました。
そんな中、ポン選手が気をはきました!
30,50,70,100mの全てで自己記録更新。
前回のアセアンパラ@シンガポール大会の結果に照らし合わせると、100mでは二位相当、200mでは三位相当です(電気計測に換算しても)。当然、次回のマレーシア大会はレベルは上がるでしょうし、一筋縄では行かないことも理解しています。

彼女は前回のアセアンパラでT11からT13になったのですが、これが非常にラッキーであった。ただ、戦略的に言って、アセアン地区はこのT13クラスが非常に狙い目。参加人数も少ないしレベルも高くない。世界的に見てそれでいいの?って思う人もいるかも知れませんが、世界はアセアンの次です。いきなり宇宙を見ても余りにも遠すぎます。千里の道も一歩から、と言った所でしょうか?

男子も、いい感じで記録は上がって来ています。
ゴンくんも100mは決勝に残れる記録です。
ですが、男子はクラス分けで変更される可能性があります。選手にもその辺は伝えてあり選手も納得しています。女子同様にT13クラスがレベル的に高くないので、クラス分けが楽しみでもあります。とは言え、我々の行うことは変わることがないので、少しでも自己の記録との戦いです。出来ることの全てを行い、アセアンでラオスの存在感を示せれば嬉しいですね。(T12クラスのレベルは高い)

選手は頑張っています。
写真は、スタートダッシュの練習時に一緒にやれせてくれ!と言って一緒にやったラオスのプロサッカー選手(カメルーン)。サッカー選手はダッシュの技術など皆無だが、身体能力の高さでゴンくんと競っていた。





















与えられた状況で精一杯努力する。
上を見てもきりがないし、下を見てもきりがない。

あっ、表題の”パニャニャン”ですが、ラオス語で”一生懸命頑張る”の意味です。

本日も、長文ご覧頂きありがとうございます。
多謝、羽根。

2016年11月5日土曜日

早いもので…

雨期は開けたと思われるラオス、ヴィエンチャン地方です。
少し前に、ブロクで同じこと書いた途端に雨が降りましたが、今回は間違いないと思います。
空気が入れ替わりました、朝晩はひんやりしています。
最低気温も20℃を下回ることもあり、早朝は肌寒さを感じます。
日中は30℃程度まで上がり日差しも強いですが、湿度が50〜60%のため日陰で風が当たると涼しささえ感じます。

私がラオスへ来て、1年が経とうとしています。(11月6日)
あっという間です。孫も大きくなるわけです…。

本当に初めの数ヶ月間は無我夢中でした。
色々ありましたが、帰ろうと思ったことは一度なかったですが、不安だらけだったような記憶があります。幸なことに、持病も悪化することなく逆に回復傾向。一度、交通事故をもらいましたが、幸いにも軽傷で済み病気らしい病気もなし。持参して来た、病院処方の抗生物質のお世話になる事もなく順調に過ごせています。

節目として、1年を振り返るとまずまずの成果があったのでないかなぁーと思います。
振り返った成果は別にまとめていますので、発表する機会があればとも思います。

最も良かったのは、指導するにあたりカウンターパートナーに恵まれた事があります。
ここでの理解がないと指導するにも、何をするにも頓挫してしまします。(カウンターパートナー=教育スポーツ省です。)

当然、選手にも恵まれています。言葉の通じない、海の物とも山の物ともつかぬ日本人のアドバイスを素直に聞き入れてくれています。
ここも上手くいかなければ、私の存在価値は無いわけで、不要な人材となってしまいます。

ADDPが無償で部屋を提供してくださっている事は、あまり知られていないかも知れません。これがなければ、私のラオスでの生活は成り立ちません。感謝しかありません。

最終目的は2020東京パラリンピックへラオス選手の参加です。
色々と進んでいくに従い、難しい問題が次々と出て来ます。
まさに、日本では考えも想像もつかないような出来事も多々あり、その都度、悩む事や悩む時間も多くありその最中は非常に厳しく、潰されそうにもなりますが、振り返るとかけがえのない経験、体験です。通常では得られない経験、体験です。

その中で思ったことは、自分自身が楽天的で現場対応型でよかったなぁーと。
とにかくやってみる。その過程で問題をクリアしていくことの重要さを改めて実感しています。情報を集めすぎて身動きが取れなくなる…のは避けたいですね。

意外と、すんなり出来た!ってことも多々あります。
案ずるより産むが易しって所でしょうか?
当然、真逆で全然進まないってこともありますが、前記したように通常では得られない経験に結びつくわけです。

やらない後悔よりやった後悔って所でしょうか…。

「一年目、サンザンな目にあう」
「二年目、落とし前をつける」
「三年目、余裕」

いよいよ二年目に突入です。

本日も最後まで、ご覧いただきありがとうございました。
多謝、羽根。