2015年12月28日月曜日

年越し

毎年恒例の日本国外での年越し。
今年はラオスで迎えることが出来そうです。

朝方タイプの人間で、それも「超」が付くくらいの…
国外で迎える新年もいつも通りで、起きると新年になっているパターンです。

当然かもしれませんが、興味が湧かないことには全く反応しません。
と、どうでもいいことから始まりました。

2015年も残りわずかです。
今年は念願でもあった、海外(東南アジア)支援に携わることが出来ました。
まだまだ、進行形で走り始めたばかりで今後もどうなるかは分かりません。

当然、先のことは誰にも分かりませんが一歩踏み出したことは事実です。
踏み出さないことには、前進も後退もありません。
「行なわない後悔より、行なった後悔」を優先します。

今年は、入院で始まり、完治で終わる…
という訳には残念ながらいきませんでしたが、いい年でした。
国の難病指定で多発性筋炎・多発性肺炎でも緩解し(CK値は高いなりにも)国外で活動出来ることを実証しています。
(病気の部分を強調していますが、同じ病気の方々へ少しでも励みになればとの想いです)
ターニングポイントとなる年のような気がします。

瀬戸内寂照さんが仰っていましたが、日本を離れ外国で生活するということは出家にも通ずると…。
若干、自分の場合は違いますが…

まだ、ラオスでの生活は2ヶ月程度ですが思ったことを…

ラオス人は人がよく、保守的。

自分は聞いた話で想像の世界ですが、戦後すぐくらいの日本がこんな感じだったのでは…と思います。

自転車、バイクの修理屋さんが散見されたり、身の回り品を置いてある雑貨屋さん、道端で野菜や果物を売る光景、バイクに2、3人乗りでノーヘル。未舗装でほこりだらけの道、洗濯物を手洗いする光景、野良犬が沢山いる光景(非常に恐怖)…などなど…。

食事などは、みんなで分け与える風習が根付いていて、食事中に出くわすと、必ず「一緒に食べよう!」と誘ってくれます。
それも、嫌みが全く無くしつこくなく、さわやかに…

物乞いがいない要素の一つかもしれません。

確かに国自体の貧困度は高いのかもしれませんが、人間的には優しさに溢れています。

東南アジアによく見受けられる、人のズルさが全くと言っていいほどありません。
例えば、チップをねだる習慣もないですし、お釣りをごまかすことも皆無。
道路などでも、渋滞で車がクラクションを鳴らしているのをたまに聞きますが、強引に割り込もうとしてもクラクションなど鳴らすのは余り見かけません。
(強引に割り込まないと渡れない、入れないという面もありますが…)
また、路上での喧嘩や言い争いも見たことはありません。
(一部しかみていないのは承知です)

基本的に穏やかで親切な人種だと思います。

さて、保守的の面ですが…
変わったものをまず食べない、飲まない!
スポーツの際も「水」なんです。
スポーツドリンクを好まない。

普段、競技場へ行ってサッカー選手(プロアマ問わず)など、ジョギング愛好者など…ほぼ全ての人と言ってもいいような感じです。
(不思議なことに、プロサッカー選手はアフリカ系の選手が多々いるのですが、その選手も…)

食事も、フー(米の麺)などがメインです。
諸事情はあるかとは思いますが、あまりタンパク質を積極的に摂取しません。
野菜とお米が中心です。

忘年会でも感じましたが、食わず嫌いの面が多いように見受けられます。

運動や陸上競技を指導するにあたり、この辺の水分・食事の質の重要さも伝えていく必要があります。

陸上競技場周辺がラオスの首都ヴィエンチャンでも一番の繁華街です。
様々な食事が楽しめるのは前記しました。
ビックリしたのがヨーロッパ系の旅行者の多いこと。
昨年、ウドムサイ県に行った際も感じましたが、その比ではありません。
ホテルなども一泊1,000円程度のゲストハウスから一泊30,000円程度のホテルまであります。

観光なら物価の安さに感じると思いますが、生活をするとなると物価安はさほど感じません。
クオリティの面などを勘案すると、逆に高いなーとも思ってしまいます。

不思議なのは、公務員の給料が10,000円〜15,000/月程度というのに高級車が沢山走っています。
車の関税は200%近いと聞きました。
ポルシェ、ベンツ、レンジローバーなど…新車だと分かるくらいピカピカです。
(ほこりで汚れるのは別問題)
公務員が高級車には乗ってはいないでしょうが、100ccのバイクでも15万円程度するようです。
車も日本車(ミニバンが人気のようです)も普通に走っているし、年式も3〜5年落ちくらいで程度も良さそうに見受けられます。

失礼ないい方かもしれませんが、どうやって買っているのだろう?と本当に疑問です。
ゆくゆくは、この疑問が解決出来るといいなぁーとも思っています。
(余計なお世話かもしれませんね)


2015年11月にラオスへきて、ASEAN Para Games@singapore大会への手伝いが出来て尚且つ、陸上競技でラオス史上初となるメダル奪取という場面にも立ち会うことが出来たことは本当に幸運です。

今後も、いいことも良くないことも沢山待ち受けていることでしょう。
色々なことが経験出来て本当に幸運です。

来年も今年同様に、「自分の置かれた立場で精一杯花を咲かそう」と思っています。

ラオス・ヴィエンチャンの凱旋門こと「パトゥーサイ」

ブッタの骨が納骨されているタートルアン

 一度、ラオスに来てみては如何ですか?

2015年、ご声援ありがとうございました。

多謝、羽根。

2015年12月22日火曜日

ラオス生活

ここラオスの首都ビエンチャンも朝晩の気温は20℃を下回り、半袖、半ズボンだと寒さを感じます。
ここ最近の日中の気温も30℃には届かず、湿度も低く風が気持ちいいです。
予報をみると、30℃オーバーの日が見受けられますが…。

ASEAN Para Games@singaporeが終了し約10日間が経ちました。
暑く物価の高いシンガポールも今となってはいい思い出です。

まだ1ヶ月少ししかラオスにいませんが、何だかいいですね。
物価も我々日本人の感覚からすれば安いし(日本より高い物も多々ありますが、平均して安いという意味です)、暖かいのがいいです。

とは言え、この時期だからいいのでしょうが、暑さのきつい日、雨期などはきっと感想も異なるのでしょうね。

食べ物に関しては個人的には問題なく、これは食べられないな〜というのはありません。
ラオスはお米文化なので、(主にもち米)それもいい材料の一つです。

住んでいる所から繁華街へは5km。
繁華街へ行けば、日本、中華、ベトナム、韓国、タイ料理やパスタ、ピザなども食べることができます。
とは言え、生活の足が自転車のみなので自転車で汗をかいて往復1時間かけて行こうとはなかなか思いません。

バスもありますが、夜の8時頃には終わってしまい最終バスの時間も不定期です。

住まいの近くには、3件の飲食屋さん。
1件は不定期にやっているので除外。
残りの2件でローテーションしています。

1件はラオス料理(若干タイ料理もあるらしい…)
もう1件は中国系の飲食店。
この中国系の方は、ラオスへ来てから頻繁に通っています。
野菜中心のメニューしかなく、練習後のタンパク質摂取が難しい面がありました。
上手く意思疎通は出来ませんが、何とか気持ちが伝わりメニュー以外に肉が食べたいや魚が食べたい、スープが飲みたいなどを伝えると、ある材料で作ってくれるようになりました。

野菜中心で、身体にも優しくていいんですが少しパンチが足りません。

そこで、もう1件のラオス料理を利用します。
やはり、カライ系ですね。
油系をほとんど使っていないので、身体へは悪くないと判断しています。
若干、ナンプラーでしょうか?
臭いがほんの少し気になりますが初めだけです。
本当に美味いんです。

ただ、この辺のお店は閉店時間が決まっていなくて不安です。
19時頃で閉まっている場合も数回あり、それが怖いですので少し早めに行く必要があります。

そんなこんなでラオス生活をエンジョイしています。

本来のプロジェクトが若干遅れるような感じですが、こればかりはどうにもならないことです。
自分が今出来ることを出来る範囲で行い、いざ走り出したら流れに直ぐに乗れるようにしておきたいですね。

予定は狂いますが、狂わない計画、予定などありません。
それをいかに楽しく乗り越えて行けるかが人生の醍醐味の一だと考えています。


ASEAN Para Gamesが終了し、少し余裕が出来てきたので自分の練習も再開しています。

プロジェクト、自分の練習等はまた今後、触れようと考えています。

本日もご覧頂きありがとうございました。

多謝、羽根。

2015年12月12日土曜日

アセアンパラゲーム

12月3日〜9日の期間、シンガポールで第8回アセアンパラゲームが開催されました。
今回、ラオス陸上競技の指導に関わっている関係上、現地まで応援に行ってきました。
本来であれば、IDを取得できればよかったのですが、ラオス赴任が遅れ申請が間に合わず応援と形になりました。

各競技場は冷房が完備されていて観戦中は寒いくらいです。
なかでも、陸上競技場に冷房が効いているのは本当にビックリでした。
また、屋根付きでもあり熱帯地方につきもののスコールも関係ありません。
選手はもちろん、競技スタッフの疲労度も炎天下とは比べものにならないのは言うまでもありません。



2020東京大会の競技場もこのような形にすればいいのになぁ〜と思っていました。


ラオスからは、陸上、水泳、重量挙げ、ゴールボール、車いすバスケの4競技にエントリー。
メダル獲得数も前大会を上回ることが出来ました。



私的には、この大会レベルは全く未知数。
指導中の選手がどの程度のランクにいるのかも分からず…。

非常に興味がありました。
陸上競技に限って言うと、レベルは非常に高いです。
この大会に日本人選手が参加して、何種目で優勝出来るか分かりません。
当然、種目によってバラツキはありますが…。

詳細は今後触れるとして、今回陸上競技からはラオス史上初となるメダリストが誕生しました。

女子400m T13クラス
見事に銅メダルです。



レース展開が非常にスリリングと言うか、感動的でした。
レース全体的に4位を走っていて、3位とも結構な差。
そのまま最終ストレートに入って来ましたが、自軍応援団からもため息が…

でも、私は見逃しませんでした。
若干ですが差がつまってきていました。

徐々に差がつまり、自軍応援団も声援に力が入ります。
私は、ほんの少し届かないかなぁ〜と見ていましたが、残り5m位でしょうか?見事に逆転しました。

前日に100mを走り惜敗して大粒の悔し涙。
その悔しさが残っていたのでしょうか?
最後まで諦めずに走り抜くことで快挙に繋がりました。

あの差ですと、結構心が折れて諦めてしまう場合が多々あるだけに立派の一言です。(過去、私も400m経験者です)

このレースは本当に感動し、陸上競技で初めて泣いてしまいました。
(過去に日本記録を作ったときも泣けませんでしたし、IWAS世界選手権で2位になった時も泣けませんでした)
私に、感動という感情が残っていたのを再認識させてくれました。

その他の男子勢3人は残念ながら全て予選落ち。

唯一、予選がなくなり一発決勝の男子800m T11クラスで2位になったのですが、T12と一緒にされたため、4位になってしまったのは残念で仕方ありません。

今大会を見ることができて思ったことは、ラオス選手は予選敗退がほとんどでした。

ですが、そこまで差があるとは思いませんでした。
専門的な練習を積んで行くことで、その差はもっともっと小さくなると実感できましたし、決勝でいい勝負が出来るとも思えました。
今後、適応種目の選択なども必要になってきますし、国全体でセレクションの必要もあるでしょう。

課題はある程度見えましたので、ラオスパラリンピック委員会(LPC)と連携を取りながら今回の差を埋めるべく頑張って行きます。
次回は2年後にマレーシアで開催されます。



今回もご覧頂きありがとうございます。

多謝、羽根。